#011 [更新日:2002/05/22
シンジル村へ医薬品を運ぶ
2002年5月19日(日) 

シンジル村は、ラマラ近郊の人口およそ6,000人の村である。この小さな村でも、イスラエル軍による閉鎖の影響を大きく受けている。シンジル村には7つの入り口があるが、これらはすべて、ブロックや土でイスラエル軍によって閉鎖されている。車両は入れないため、JVCスタッフは土の山を超えて、丘の上の診療所に向かうことになった。今回は1800ドル分の医薬品。その内容は、気管支喘息、高血圧などの治療薬、抗生剤などである。薬は結構高価なので、ダンボール人1箱に収まったのが幸いだ。
 UPMRCの診療所は、子どもを連れたお母さんたちなどでいっぱいだった。井下医師も「この環境でも非常に良くやっているなと感じた」という。子どもが風邪をひいたため、診療所に来ていたシラさんは、38歳で4人の子どもがいる。今回のイスラエル軍による閉鎖によって、シラさんたち、村のおばさんたちの生活はいろいろな面で苦しくなっている。シラさんの夫も、封鎖でここ7ヶ月間仕事がないから、収入がない。シラさんの弟のお嫁さんは、妊娠4ヶ月で出血が約20日間続いていたが、病院に行くことが出来なくて結局流産してしまった、という。
 診療所で働く産婦人科医、サラ医師によると、妊婦は本当につらい思いをしているとこぼす。病院へのアクセスが妨げられているため、病院で出産して適切な処置をすれば助かる赤ちゃんが、死に至るケースも増えているという。サラ医師は、ここ2ヶ月間、村や近郊の村に住む女性たちからの問い合わせに昼夜答えている。「悲しむひまもないほど、忙しいのよ。」と控えめな笑顔を見せた。一見のどかそうに見える村も占領に苦しんでいる。


報告:吉野都


羊と対話する井下医師。
のどかに見えても羊も大変だ。

 

 


診察をまつ母子

 

コーナートップへ

 

メールはこちらまで

copyright:©2001 Kono Yasuhiro All rights reserved.  ▲サイトのトップページヘ  ▲このページのトップヘ